デザイン思考が注目される今、デザイナーのキャリアの選択肢として、経営を選択する人が増えています。
この記事ではそんなデザイナーが経営に参画するやりがいや、必要なスキル、事例まで具体的にご紹介していきたいと思います。
- デザイン経営に興味がある方
- デザイナーが経営を行うやりがいについて知りたい方
- デザイナーが経営を行う際に必要なタスクについて知りたい方
- 実際にデザイナーが経営を行う事例について知りたい方
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばデザイナーが経営に参画する際に必要なことが具体的にわかりますよ。
デザイナーのキャリアの選択肢として”経営”が上がり始めている
デザイナーのキャリアと言えば、代理店での広告デザインや、メーカーでのプロダクトデザインが一般的でした。こうした会社員として働く中で、名前を上げた人が独立しデザイン事務所を設立するといった流れでした。
しかし近年ではデザイナーが経営メンバーに参画し、事業会社を興していくという方法が取られています。
スタートアップを行う魅力
楽しさややりがい
自分たちが考える最高のプロダクトや組織を追求することができるのはやはり楽しさややりがいを感じられるでしょう。
リターン
会社が成長し、上場や買収まで到達したら経済的なリターンは大きなものになります。
例えうまくいかなかったとしても起業経験のあるデザイナーは転職市場で高く評価されるでしょう。
デザイナーが経営を行うのに必要なこと
楽しんでさまざまなタスクをこなせるスキル
経営を行う上で、デザイン業務以外のさまざまなタスクを行う必要が出てきます。例えばメンバーの意見を聞いてまとめたり、マーケティングや営業、そのほかにもさまざまな雑務もあるかと思います。
そのような業務は全て会社の成長に必要なものであり、良いプロダクトを作っていくことに繋がっていきます。
こういった細かな業務を楽しんで行える人こそが、良いサービスを作れる優れた人材なのです。
良いパートナーを見つける
いくらデザイナーの業務範囲が広がっているからといって、経営に関するありとあらゆる業務は一人では行えません。
良いビジネス上のパートナーを見つけチームで取り組んでいきましょう。
【時期別】経営に必要な仕事
![](https://desinare.design/mgt/wp-content/uploads/2023/02/jason-strull-KQ0C6WtEGlo-unsplash.jpg)
スタートアップ時期:仮説の検証
経営において最も重要なのはプロダクトです。プロダクトに関する仮説の検証はスピードを意識して行うことがポイントです。
ユーザーインタビューを行い、一次情報を吸収。それを元に仮説を立てプロトタイプを作成していきます。完成したプロダクトはユーザーに使ってもらい、フィードバックをもらいます。
このようなやり取りを繰り返すことでプロダクトの質を上げていくのです。
成長期:サービスの成長
ユーザーの欲しがるプロダクトを作成できたら、次はサービスを成長させていきます。
具体的にはSEO・ASO・オンライン広告・テレビCM・キャンペーン・リアルイベント・リブランディングなどのマーケティング業務です。
成長期:チームの構成
今後タスクが増えるのを見据えてチームの構成をしていきます。自分たちの価値観を明らかにし、それを発信し共感してもらえた人を採用していくようにしましょう。
D4Vの「Design in Japanese Start-ups」の調査によると、「適切なデザイン人材を見つけられない・リソースできない」と答えたスタートアップ経営者は56%に及びます。
それだけデザイナーの確保が難しい状況であるからこそ、採用活動は早めの段階から取り組むことをおすすめします。
成熟期:データ分析の仕組みづくり
サービスの規模が大きくなってくると、ユーザーインタビューを頼りにデザインを行うことが難しくなってしまいます。
そのためこの時期からはデータ分析を仕組み化して、効率よくデータを収集していく必要があります。
デザイナーが新たな領域でビジネスをしている事例:八木澤ベース
八木澤ベースは西東京市の商店街にある駄菓子屋です。
デザインの仕事でリモートワークをしている中村真也氏によって創業した八木澤ベースは昭和レトロな雰囲気があるものの、開店は2016年。
2011年の東日本大震災で帰宅困難になった中村氏は「家から離れた場所で働くのは不自然だ」と感じ、地元の商店街に駄菓子屋をオープンさせました。
店内には買い物に来た子供たちが宿題をしたり、絵を描いたりして過ごせる空間があり、店の奥では中村氏が店番をしながら、デザインの仕事を行えるスペースも確保されています。
まとめ
いかがだったでしょうか。本日はデザイナーのキャリアの選択肢としての経営について解説していきました。
ユーザーのニーズを引き出し、新たな価値を生み出すデザイナーの仕事はプロダクト開発のみならず、経営にも役立てることができます。
実際、八木澤ベースの事例にもあるように、デザイナーが経営に参画するケースも増えています。
デザイナーが経営を行う際には、楽しんで業務をこなせるスキルや良いパートナーを見つけることが重要でした。
デザイナーのキャリアの選択肢として今後もデザイン経営が注目されるのは間違いないでしょう。