デザイン経営を行うことで高い投資効果が期待できます。
実際、デザイン経営を取り入れて株価が10年で2倍に成長したなど、様々な成果が報告されています。
そこでこの記事ではデザイン経営の投資効果に関して、数値や事例などを踏まえて具体的に解説していきます。
- デザイン経営に興味がある方
- デザインの力で売り上げを伸ばしたい方
- デザイン経営の様々な形を知りたい方
- デザイン経営で成功している企業について知りたい方
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばデザイン経営がどのような投資効果があるのか、どういった成功事例があるのかなど丸わかりですよ。
数値で見るデザイン投資効果
経済産業省と特許庁が発表している「デザイン経営宣言」によると、デザインへの投資を行う企業が高いパフォーマンスを発揮していることがわかります。
例えばBritish Design Councilはデザインに投資するとその4倍の利益が得られるとしています。またデザイン賞に登場することの多い企業166社の株価は市場平均と比較して10年間で約2倍で成長していることを発表しています。
また、Design Value Indexは、デザインを重視する企業の株価がS&P500 全体と比較して過去10年間で2.1倍成⻑したとのこと。
経済産業省の「デザインと産業競争力に関する先行研究と初期的提案」では、Hertenstein, et. Al., “Valuing design: Enhancing corporate performance through design effectiveness”に関しても紹介しています。
家具・家電・コンピュータ・自動車の4業種の企業について、専門家に調査を実施。デザイン力上位企業と下位企業を区分し各種経営指標の平均値を比較したところ、上位企業は下位企業に比べ高い株価リターンを生み出していることがわかりました。
また、上位企業の売上高研究開発費率は減少傾向であるのにも関わらず、株価リターンは業界平均を上回る水準を維持していることがわかりました。
宝塚市・奈良市のデザイン経営
株式会社SASIは宝塚市と奈良市主催によるデザイン経営プログラムで各地域の中小企業のデザイン経営導入支援を進めています。
このプログラムでは以下を実践し、デザイン経営による成功事例を増やし地域活性化を目指すというものです。
- デザイン経営の普及・啓発
- デザイン経営の導入支援
- デザイン経営による地域企業の共創
デザイン経営を行いたい中小企業に対し、企業の歴史や強み・理念や情熱を引き出し、アイデンティティを見出します。
そしてデザイナーと経営者等がチームでそのアイデンティティやビジョンに基づいたコンセプト選定、プロトタイピングを行います。
宝塚市からは2社、奈良市からは3社が半年間デザイン経営を取り入れた経営革新に取り組んでいます。
その結果、新しい事業やサービス、組織が誕生しています。その事例をご紹介します。
株式会社ガーデンプロは個人の自宅の外構や庭創りを行っている企業です。経営の初心者として長く続く企業を作りたいという思いのもと、デザイン経営を取り組むことに決めました。
ヒアリングの段階では、経営者自身のことや社内のことサービスに関して詳しく聞き取り、アイデンティティやビジョンを洗い出しました。
それを基にデザイン経営に落とし込んだところ「外構(庭)はサブではなく、生活の一部であり、メインとして考える」という考えに辿り着いたのです。
そこでブランディングを見直し、「空のある部屋」というキャッチコピーを作成。オリジナルグッズの作成やSNSの発信に取り組みました。
その結果、デザインを通じて経営を見直すことができ、これからどのように未来を設計していけば良いかを知るきっかけになりました。
まとめ
いかがでしたか。本日はデザイン経営を実際に取り組んだ企業にどのような投資効果があったのかについて見ていきました。
デザイン経営宣言ではデザイン経営の投資効果が具体的に数値で示されていましたね。デザインに投資するとその4倍の利益が得られるとのことでした。
さらにデザイン経営×地域活性化を行っている株式会社SASIは、宝塚市や奈良市にデザイン経営支援を行うことで、新しい事業やサービス、組織の誕生に成功しています。
このようにデザイン経営は高い投資効果を得ることができます。
ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。